■槇島商店(槇島酒店)
【ふれこみ】
昔ながらの酒屋さんが経営している、いわゆる角打ちの立ち呑み屋さん。
上野御徒町は江戸時代、下級武士団である徒歩手組屋敷が立ち並んだ一帯。明治期には宝飾問屋街となり、戦後はアメ横の発展とともにその倉庫機能も果たす街となった。そんな歴史の香り漂う街に槇島商店はある。店構えは普通の酒屋さんなので、初めての人はちょっと入りづらいかもしれない。
カウンターはビールケースを重ねた上に木の板を載せたもの。平日は高くして立ち呑みバージョンに、土曜の空いているときには低くして座り呑みバージョンになる。座り呑みではビールケースが椅子代わり。ただ、女性が来た場合は奥から折りたたみの椅子を持ってきてくれる。この取材は土曜日、カミサンと伺ったので、ご主人が「ああ、女の子(=うちのカミサン36歳)はビールケースに座っちゃ駄目だよ!」と大慌てで椅子を持ってきてくれた。
このご主人、往年の大物俳優か、はたまた噺家の老真打のような大貫禄。そのシブ〜イ外見とは裏腹にとても気さくで、上記のように初めて伺った我々にもあれこれと気を使って下さった。
土曜日ということもあり、お客さんは常連さん3人だけ(平日は30〜40人ぐらい人が入ります)、ご主人も「ホントは飲んじゃいけないんだけどね」と言いながら手酌でウコン割りを少々。
常連の方たちも気さくで、一人は浅草の某有名ホテル営業マンのNさん、もう一かたは悠々自適の生活という白髪の紳士、最後のお一人は将棋の故大山永世名人にクリソツなおとうさん。Nさんが一番にぎやかで、営業の面白ばなしを聞かせてくれ、ご主人と紳士、大山名人が遠慮のない突込みを入れる。ちなみに店内では下品トーク禁止「禿げ・バカ等の悪口100円、下ネタ200円、男性の浮気発覚500円」という罰金がある。「明るく、楽しく、品よく飲んでもらいたいから」とご主人。説明したそばからNさんが下ネタ連発し、罰金をごっそりとられていたのでした。
【メニュー】
●飲み物 ビンビール大350円 小240円 焼酎レモン割り290円 ウコン割り290円
日本酒2級220円 このほか缶ビールや八海山などの地酒も安く提供している。
●おつまみ 塩まめ150円 さきいか260円 ピーナッツ150円 このほか缶詰など多数
【住所・営業時間】
東京都台東区上野5丁目25−7
JR御徒町駅南口を出て宝飾・貴金属の問屋や彫金屋さんが立ち並ぶ御徒町を秋葉原方面に歩くとすぐ。AM7:00〜(日・祝日休み)
【おすすめ度】★★★★☆(満点は★5つ)立ち呑みフリークならぜひ行っておきたい名店。三味線の師匠のような粋な奥様と猫のチャーミーも待っている。
【女性向けおすすめ度】★★★ 見た感じは入りにくいが、女性に優しい店。土曜日なら★4つ。
【一緒に行くなら】伊藤美咲 黒谷友香 下町にはさらりとした女性が良く似合う
<2004.6.17>