【ふれこみ】
かんずめとおふくろの手料理の店
西川口の西口を出て左手には、いかにも京浜東北線駅前的な路地空間があり、居酒屋やパチンコ屋、麻雀荘などを抱えた雑居ビルがまさに所狭しと立ち並んでいます。
その雑居ビルのひとつ、１階部分に「かんずめや」はあります。外観はこのあたりにしては明るい感じで、ドアもガラス張りの部分があるため中がよく見えます。店内は１０坪ほど、定員は１２、３人といったところ。壁紙が明るい色で、全体にこぎれいな感じです。店には「飲食は一時間以内でおねがいします」の貼り紙が…「まあ、そんなに長居するつもりもないし」と思い入店しました。
店に入るとちょうど、店員のおばさんが何か炒め物をしているところ、なんともうまそうな匂いが漂っています。お客さんの方は、いかにも会社員といった感じのおじさんの３人組とヤッケのようなものを着たおじさん、そして奥のほうで新聞を読んでいるでっぷりとしたこちらもおじさんがおり、店内平均年齢は私を除くと５０代。客層的には「やきとり次郎」がブルーカラーなら、こちらはホワイトカラーではないでしょうか。
店員の方は二人でいずれも熟女、「いらっしゃいませ」ではなく「おかえりなさい」で迎えてくれるのがちょっとうれしいです。カウンターの向こう側の棚には、その店名どおり、さばやいわし、さんま、にしん、ソーセージ、やきとり、コンビーフなどの缶詰が所狭しと並んでおります。その多くが２００円という財布にやさしいプライス。
さっそく生ビール（４００円）と、缶詰ではなく今できたての炒め物（３８０円、えんどう豆とナスの炒め物）をいただきます。この料理が非常に美味しく、次々と売れていきました。
奥の方で新聞を読んでいたおじさん。携帯電話で「後場はあがった？」「フジは？」などとしきりと連絡を取っています。お話を聞くとどうやら株をやっている方のようで、ここが「夕方からオフィス代わり」なのだとか、素敵なオフィスです。向こうもこちらに「なんか居酒屋とか調べてる人？」「あーそんな感じだよね。入ってきたときから、雰囲気違うもん」と株のおじさん、そんなに怪しいでしょうか？私。こんな会話を糸口に店員の熟女や会社員３人組もまじえて店全体でクロストークが始まりました。このお店、なんだかホッとする暖かい雰囲気が漂っています。
さらに日本酒「栄川吟醸」（４００円）とさんまの缶詰を追加。その後はウーロンハイ、レモンチューハイ（各３００円）など頼みまくり、この日はかなり気分よく酔っ払いました。
よく考えると「１時間以内」どころか２時間も飲んでいました。私より先に来ていたお客さんも、まだ残っています。話をふると「居心地いいもんなここ」と皆さん…。
う〜ん。殺伐とした西川口にこんな空間があるとは…。
【メニュー】
●飲み物 生ビール４００円 日本酒３００円、焼酎（ウーロンハイ・レモンチューハイ・ソーダ割り・水割り）３００円 ワイン３００円 ウイスキー角（ロック・水割り・ソーダ割り）３００円 カクテル各４００円
ブランデー４００円
●おつまみ 缶詰２００円〜 日替わり料理数種類３８０円
【住所・営業時間】
埼玉県川口市西川口１丁目
京浜東北線西川口駅徒歩約２分
営業時間17：00ぐらい〜
【おすすめ度】★★★★（満点は★５つ）缶詰もいいけどおばさんたちの手料理がうまい。店の雰囲気もほのぼのしてて素晴らしいです。
【女性おすすめ度】★★★ 西川口でなかったら★もう一つ増やしてもいいぐらい、店舗はきれいです。
【一緒の行くなら】吉永小百合さん いつまでもきれいですよね。「キューポラのある街」で一緒に飲みたい、いや、手料理食べてみたいな。
＜2005．0613＞